松田龍平 山田優 ARATA 田村高廣 桃井かおり 田口トモロヲ 他
上映時間:120分
評価:上級佳作(秀逸・上級佳作・佳作・凡作・落第の5段階)
ジャンル:焼肉ムービー
まず、この作品は名優・田村高廣さんの遺作となっています。
主人公が働いている「プルコギ食堂」の主人で、
焼肉業界では伝説の料理人と言われる老人を演じています。
「田村正和の兄であり、坂東妻三郎の長男である」と
いうことは有名ですが、
それ以上に
「高い技術を持ち、無口な職人気質で厳しいが
優しさも持ち合わせる人物」の役をやらせたら
右に出る者はいないだろう。今回のは、まさにはまり役。
亡くなったのは昨年の5月16日だから、ちょうど1年前か・・・合掌。
この作品にはほかにも個性的なキャラが多く、
物語の舞台となる「プルコギ食堂」の常連の謎の老人を
ムッシュかまやつ、
伝説の料理人に13回も挑戦して負け続ける
東北の料理人を元猿岩石の有吉弘行、
プルコギ食堂のライバル・大手焼肉チェーン
「虎王」の支配人を田口トモロヲ、
経営者を桃井かおりと、
脇は完璧に固められていますね。
山田優と矢沢心の穴は塞がりきってます。
プルコギは、韓国料理のひとつ。
「プル」(불)は「火」、「コギ」(고기)は「肉」の意で、
日本でいう「焼肉」のことだが、
その説明も映画内では一切されない。
料理を題材にしたドラマや映画では、
よく料理を食べた人がくどい説明を口にしたり、
料理をするシーンでも派手な演出がされることが多いけど、
この映画ではそんな小細工は使っていない。
「これはうまい!」「ほんと美味しい!幸せ~」
というコメントしかないし、
肉を焼くシーンも地味そのものだけど
逆にそれが新鮮でしたね。
純粋に脚本と感情重視の演出で勝負した正統派の作品です。
ひとつ難を言えば、この映画は生き別れになった兄弟
(松田龍平とARATAは実は兄弟という設定。
この設定はすぐにわかるようになってる)の話が中心だが、
松田龍平の方が弟だという役どころに違和感を
最後まで拭えなかったこと。
確かに実年齢も松田龍平のほうがずっと年下だけど、
老けてるからな松田龍平。
ARATAが若すぎるのかな。
調べてみたら現在32歳。
とてもそうは思えなかったけど・・・
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